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Liferay DXP 7.2の新機能である、ヘッドレス機能についての活用方法をご紹介します。
目次
Liferay DXP 7.2の新機能で、特筆すべき機能の1つは、ヘッドレス機能です。ヘッドレスとは、プレゼンテーションレイヤーが無く、フロントエンドに依存しないアーキテクチャを指します。具体的に、ヘッドレスCMSには、エンドユーザーへのコンテンツの表示方法を決定するためのフロントエンドコンポーネントまたはヘッドがありません。
※ヘッドレスCMSの詳細や、従来のCMSとの違いに関しては、こちらをご覧下さい。
ビジネスのニーズを理解し、Liferay DXPの最新バージョン7.2にはヘッドレステクノロジーが導入されました。これらの機能は、以下のような点でお客様のビジネスに大きなメリットをもたらします。
1. 優れたオムニチャネルエクスペリエンス
CMSは当初、Webサイトを念頭に置いて開発されたものであり、当時はそれで十分でした。しかし、テクノロジーがデスクトップとモバイルからスマートウォッチなどのIoTや、様々なデバイスに移行し始めたため、新しい配信レイヤーを作成する必要があり、開発者とマーケティング担当者の両方にとって、コンテンツのアップロードがより面倒で複雑なものになりました。さらに、従来のCMSの目的は、Webサイトのコンテンツを管理することであり、複数チャネルからアクセスしてくる現代の顧客にとって、この従来のシステムは、十分なエクスペリエンスを提供しているとはいえません。一方、ヘッドレスはこれらの問題を解決するために生まれた機能です。
Liferay DXPのコンテンツ管理は、分離(デカップル)されているため(プレゼンテーション層とコンテンツ層が分離)、ビジネスユーザーは開発者の関与なしに、コンテンツとコンテンツページを簡単に管理やアップロード、編集ができます。そのため、技術に詳しくないユーザーでもコンテンツをより細かく制御でき、配信プロセスも素早くなります。また、ビジネス部門では、モバイルアプリやキオスク、スマートウォッチなどの複数チャネルに対し、コンテンツをプッシュする必要のある場合が多いため、一貫したエクスペリエンスを提供でき、オムニチャネルマーケティングの成功へ繋がります。
2. CMSソリューションタイプの柔軟性
Liferay DXPは、プレゼンテーションとコンテンツを分離し、従来のCMSとヘッドレスアーキテクチャの両方を1つのプラットフォームで提供しているため、ニーズに応じてCMSソリューションのタイプ(従来型、ヘッドレス、またはハイブリッド)を自由に選択できます。完全なヘッドレスCMSでは、コンテンツを任意のプレゼンテーションレイヤーにプッシュできますが、独自の欠点があります。ビジネスユーザーが、サイト構築やページレイアウトなど従来のコンテンツ編集機能がないため、操作に苦労する場合があります。その一方、ハイブリッドCMSでは、事前に構築されたフロントエンド配信ツールを持ちつつ、APIを介してバックエンドに接続されているため、これらの問題に対処できます。 ハイブリッドCMSは、ヘッドレスCMSのすべての利点がありますが、ヘッドまたは配信レイヤーは、切り離されたままになっています。そのため、ビジネスユーザーは、APIが異なるフロントエンドにコンテンツを配信する前に、テンプレートや投稿ツール、コンテンツプレビューにアクセスできます。
3. 開発者サポート
開発者プラットフォームとしてのLiferayの基盤は、すぐに使えるサービス用ヘッドレスAPIの追加により進化し続けています。LiferayのAPIレイヤーは、RESTful APIの最も一般的なオープンソースフレームワークである、OpenAPI仕様をサポートしています。フロントエンドの開発者は、使い慣れているネイティブツールとフレームワークを活用して、サイトを構築できます。また、すべてのシステムにLiferayを統合するための、比類のない柔軟性があります。これには、Liferayにデータを取り込んだり、Liferayを既存のエコシステムに取り込むことが含まれます。開発者が、コンテンツ管理API、コンテンツ配信APIやコンテンツパーティシペーションAPI、その他のREST APIを使用して、すべてのチャネルで差別化されたカスタマーエクスペリエンスを作成できるようにしています。
弊社製品 Liferay DXP (デジタルエクスペリエンスプラットフォーム)は、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援し、利用者にシームレスなエクスペリエンスを提供します。世界中の大手企業にて、イントラネットやカスタマーポータル、統合プラットフォームとして利用されており、オープンソースならではの拡張性や自由度、また優れたコストパフォーマンスを発揮します。
用語解説
カスタマーエクスペリエンス
テクニカルtips, 技術者向け