用語解説
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GenAIとの統合でLiferayのコンテンツ制作を効率化する方法

GenAIの利用方法はほぼ無限で、だからこそ、本日はLiferay OpenAI Content Wizardを紹介し、フロントエンドのJavaScriptライブラリReactを使用して作成されたこのプロジェクトがどのように誕生したかについてお話しさせていただきます。

はじめに

コードの裏側: LiferayエンジニアWes KempaがLiferayのOpenAIコンテンツウィザードを語る

GenAIとの統合でLiferayのコンテンツ制作を効率化する方法

多くの素晴らしいソリューションが私たちの手元にある今、テクノロジー業界で働くにはエキサイティングな時代です。Google BardやOpenAIのChatGPTのような新しいジェネレーティブAI(GenAI)ツールは、複雑なタスクを自動化し、創造性を育み、意思決定プロセスを強化することで、業界全体を変革することができる革新的なテクノロジーの素晴らしい一例です。

実際、GenAIの利用方法はほぼ無限で、だからこそ、本日はLiferay OpenAI Content Wizardを紹介し、フロントエンドのJavaScriptライブラリReactを使用して作成されたこのプロジェクトがどのように誕生したかについてお話しさせていただきます。

設定とステップ

 

ステージの設定

GenAIを現在の技術的な状況に統合するのは、複雑すぎたり、コストがかかりすぎたりすると思っているかもしれませんが実際はその逆です。これは、私がまだGenAIに不慣れで、ただアイデアを膨らませていころから、LiferayのヘッドレスAPI用に作られた10以上のGenAI統合を持つ便利なツールを構築するまでの話です。これらの統合により、わずかなコストでコンテンツを作成することができ、Liferayコミュニティと共有できるようになりました。


Liferay OpenAI Content Wizardプロジェクトで見られるオプション

多くの人は、GenAIの用途としてはブログや記事などのコンテンツを素早く作成する程度に活用する程度と考えていますが、自身の経験では、あるグループや部署から既存のコンテンツを受け取り、それを別のグループやオーディエンスに役立つものに変えるためにGenAIを使うチームを見てきました。例えば、アダルト向けサービスのプロモーションコンテンツあるとします。GenAIを使って、そのコンテンツを5歳から18歳の子供向けの情報教材や教育教材に入れ替えることができます。既存のコンテンツを異なる言語に翻訳することも簡単です。

Liferayはすでに両方のタスクをサポートしており、すぐに使える既成のGenAIコンテンツ統合でトーン選択を提供するだけでなく、翻訳プロセスを容易にする自動翻訳プロバイダーとの統合も提供しています。例えば、ボタンを1回クリックするだけで、記事やページ全体を必要な言語に翻訳することができます。また、既成の AI統合により、コンテンツや画像に自動的にタグを付けるようにLiferayを設定することもできます。

テキストから画像、そしてデータ構造へ

ここまでテキスト生成について説明してきましたが、画像についてはどうでしょうか?画像生成も簡単です:ユーザーはプロンプトを入力するだけで、追加の技術的知識は必要ありません。LiferayのDocuments and Media機能での既成画像生成にご期待ください。(“Documents and Media”はLiferayのファイル保存・管理アプリケーションです。)

適切に統合されれば、GenAIはコマース商品、ページ階層、ナレッジベース、カスタムデータセットのような複雑なデータ構造の作成にも使用できます。Liferayは、ヘッドレスAPIのフルセットを自動的に構築するデータ構造へのビジュアルでローコードなアプローチをサポートしています。

私が最近手がけたプロジェクトでは、GenAIとLiferayのヘッドレスAPIを統合し、カスタムデータ構造で、ある地域内の郡と人口のリストのデータセットを数秒で生成しました。そして、ここからが素晴らしい点なのですが、この機能はいくつものトピックやテーマに適用できるのです。

ヘッドレスという言葉については何度か触れた。ヘッドレス・アプリケーションは、プレゼンテーション・レイヤーとそれに関連するツールを、任意のソフトウェア・プラットフォームの他の主要機能コンポーネントから分離します。つまり、ヘッドレスをサポートするプラットフォームであれば、特定のユースケースに最適なプレゼンテーション技術を使うことができるのです。例えば、CMSのビルトイン・インターフェースツールは、企業ウェブサイトやeコマースストアの作成と管理には最適かもしれませんが、ネイティブモバイルアプリの開発や、ターゲットを絞ったソーシャルメディアオファーの作成には適していません。

さらに、ますます多くの企業が、特殊な接続やユーザー・インターフェースを必要とするIoTデバイスやタッチポイントとの統合を必要としています。ヘッドレスフレンドリーなプラットフォームがあれば、統合目的のために柔軟性を保ちながら、最適なオプションを使用することができます。ヘッドレス・テクノロジーの利点についてはこちらをお読みください。(英語)

アイディア

私のチームは、見込み客や顧客に対し、Liferayのストーリーを共有するためにLiferayのデモを作成しています。Liferayは数え切れないほど多くの方法で導入・実装できるため、どのデモも、それぞれの特定のビジネスの要望やニーズに関連する方法で、私たちの豊富なツールボックスを紹介するというユニークな課題を持っています。

Liferayでコンテンツを作成する際には、適切な業種、提供されるサービス、期待される結果にマッチしたコンテンツを使用します。ここには「lorem ipsum」プレースホルダーテキストはなく、製品、ナレッジベース、掲示板のような複雑な構造では、Liferayのポテンシャルを真に示すような、本物のような結果を作成するために、多くの時間と労力が必要になります。

以前は、Liferayでコンテンツを構築するために、データのインポートやスクリプトを使用しなければなりませんでした。スクリプトは手作業でのデータ入力を避けられるので、作業効率は上がりましたが、編集には技術的なスキルが必要でした。そこで私たちは考えました。「GenAIをLiferayの広範なヘッドレスAPIと統合したらどうだろうか?」と・・・。

Liferay OpenAI プロダクトジェネレータ

ChatGPTを含むいくつかの大規模な言語モデルや高度な画像生成モデルを開発した人工知能研究組織であるOpenAIのことは、すでに広く周知されています。

いくつかの一般的な開発技術を使って、チームがLiferayで素早く初期サンプルコンテンツを作成できるシンプルなProduct Generatorインターフェースを作りました。このインターフェースにより、ユーザーはOpenAIのプロンプトを入力し、プロンプトの情報に基づいて製品の詳細を受け取ることができます。生成されたコンテンツは、OpenAIとの統合キーによって可能になります。

 Liferay OpenAI Content Wizard Reactプロジェクト内での製品作成

OpenAIが商品の詳細を生成したら、それをLiferayのヘッドレスエンドポイントに渡してシステムに読み込ませます。画像は少し時間がかかり、1枚あたり約6-10秒かかります。しかし、以前のプロセスと比較すると、コンテンツを手動で収集して読み込むよりも、この方法でコンテンツを生成する方が膨大な時間を節約できます。

LiferayとOpenAIのコンテンツ統合により作成された製品


GenAI画像でインパクトを与える

私たちがGenAIを試すのにワクワクした方法のひとつが、説明をもとに画像を作成することでした。当初、これは敷居が高いように思われましたが、実際にはテキスト生成と同じくらいシンプルなプロセスです:欲しいものと使いたいモデルの説明を書きます。OpenAIは、DALL-E-2とDALL-E-3という2つの優れた画像生成モデルを使用しています。

上のProduct Generatorの例に戻ると、画像生成モデルを選択し、画像スタイルも選択できるようにしました。また、画像数に応じて生成コストを計算します。

画像 1 枚あたり 0.04 ドルの DALL-E-3 は、0.02 ドルの DALL-E-2 よりも若干高価ですが、コストの差は最終的には大きくなく、DALL-E-3 の方がよりリアルな人物描写やアートスタイルに基づいた画像を作成するのに適しています。

例えば、長期的な一貫性とブランドガイドラインの順守のために、特定のアートスタイルを選択して特定のルックの画像を作成することができます。ベクターアート"、"フォトリアリズム"、"フラットデザイン"、"ピクセルアート"、"デジタル印象派 "などのスタイルプロンプトをお勧めします。

LiferayとOpenAIのコンテンツ統合を使用して作成されたブログと「フラットデザイン」の画像スタイル

LiferayオブジェクトとカスタムスキーマのためのGenAIの活用

合理的なデータ構造作成の領域では、LiferayのOOTB機能である "Liferay Objects "は、追加開発wpすることなくにシステムで定義した各スキーマのヘッドレスAPIエンドポイントを自動的に生成できるローコードツールとして際立っています。GenAIはこの文脈でもうまく機能します。前述したように、私たちは最近、郡、首都、人口のリストを作成するためのカスタムデータ構造を作成しました。

この統合のために、データセットが必要なフィールド数まで拡張できるユーザーインターフェースを提供しています。ユーザーはフィールドの名前と説明のリストを指定し、フィールドのいくつかはオプションにすることができるので、データセットに入力するために呼び出す Liferay API のエンドポイントを指定します。ユーザーがインターフェースに変更を加えると、OpenAIへのスキーマリクエストも更新されるようになります。

Liferay/OpenAIコンテンツとLiferay Objectsとの統合のためのUI

 

この統合により、わずか10秒でカスタムスキーマにレコードを入力することができました。

このような統合の柔軟性と潜在的な成果には、とてもわくわくさせられます。別の最近の例では、手順、調理時間、調理温度、材料を含むサンプルレシピのリストを作成しています。


​​​​​​Liferay/OpenAIコンテンツ統合を使用して生成されたカスタムLiferayオブジェクトレコード


Liferay OpenAI Content Wizardで高速コンテンツ作成

Liferay OpenAI Content WizardツールはGitHubで公開されています。このツールはLiferayで12種類以上のコンテンツを生成することができ、AIツールを活用する機会を無限に提供しています。

 

さいごに

ここからどこへ行くのか?

私たちと同じように、LiferayとGenAIの統合のパワーに興奮していますか?あなたの話をぜひお聞かせください![email protected] までメールいただくか、LinkedInのDMでご意見をお聞かせください。

私たちはこれらのテクノロジーとの統合に投資を続けており、言語サポートの重要性のような機能に関するお客様のフィードバックを取り入れることで、最高のアップデートのいくつかが生まれました。Liferay OpenAI Content Wizardの新しい言語サポート機能により、チームはトピックに関する多言語のFAQセクションをわずか数秒で作成できるようになりました。

イノベーションを続け、素晴らしいものを一緒に作りましょう!
 
著者: Liferay リードセールスエンジニア Wes Kempa