ポータルソリューションを用いたデジタルトランスフォーメーション(DX)事例3選
「組織内の業務生産性向上や働き方の変革」と「顧客や社会の問題の発見と解決による新たな価値の創出」の2つの観点から、ポータルソリューションを用いてDXを実現した3つの事例を紹介します。
はじめに
経済産業省が2020年末に発行したDXレポート2では、DX推進において「組織内の業務生産性向上や働き方の変革」と「顧客や社会の問題の発見と解決による新たな価値の創出」の2つのアプローチを同時に進めることで、同時に企業の競争力と経営体力を高めることが出来ると説明されています。
弊社は、大企業向けポータル Liferay DXP を用いて「組織内の業務生産性向上や働き方の変革」と「顧客や社会の問題の発見と解決による新たな価値の創出」の実現を支援しており、これまでFortune500を含む数千の大企業への導入実績を有します。本記事では、以下の3つの事例を紹介します。
デジタルトランスフォーメーション(DX)そのものの説明は、【完全版】デジタルトランスフォーメーション(DX)とは?わかりやすく解説 をご覧ください。
1. 組織内の業務生産性向上や働き方の変革
顧客中心のビジネスモデルへの変革を含んだDXを実行するには、社内の業務体制を整え、情報共有や業務の一貫性の確保を実現することが非常に有効です。既存事業の業績向上と技術負債軽減を実現し、既存事業の見直しにより生まれた投資余力を新事業の創出にあてることで、顧客中心の新事業創出が期待できます。それでは、具体的にどういった方法で組織内の業務生産性向上や働き方の変革が実現されるのでしょうか。
コーチ社 事例
Liferay DXPで構築した社内ポータルにより働き方改革を実現した企業の1つに、米国で創業し、世界的有名ブランドを誇るコーチ社があります。同社では、継続的な成長と従業員の増加に伴いコンテンツの散乱や重複が発生し、通常業務が圧迫されてしまっていました。そこでLiferayで“Coachweb”という社内システムを構築し、従業員があらゆるデバイスから快適にビジネス戦略や収益レポート、人事情報などあらゆる情報にアクセスできるような体制を整えました。デジタルワークプレイスの構築に成功したコーチ社では、従業員がスムーズに本社とコミュニケーションが取れるようになり、事業改善がスムーズに進むようになりました。
エンタープライズポータルディレクターのダンテ・ラガッツォ氏は、デジタル社会でさらなる発展を遂げるためにCoachwebは不可欠な存在であるとしており、以降コーチ社が行うデジタルトランスフォーメーションに向けて、Coachwebは企業の基盤として活用されています。グローバルファッション企業である同社は、今後世界の地域間でより緊密なコラボレーションを実現し、バックエンドシステムの統合を進めてビジネスのあらゆる面でのデジタルトランスフォーメーションを起こしていこうと考えています。
より詳しい内容は、コーチ導入事例からダウンロードできます。
横河電機 事例
Liferayにより組織内の業務生産性向上を実現した事例は、国内にもあります。計測・制御機器メーカーとして国内最大手を誇る横河電機は、Liferay DXPで社内ポータルを構築して既存社内システムをポータルに集約したことで、グローバルでの円滑なコミュニケーションを取れるようになり、どの国からも同一品質のサービスを提供できるようになりました。
より詳しい内容は、横河電機導入事例からダウンロードできます。
2. 顧客や社会の問題の発見と解決による新たな価値の創出
アリアンツ社 事例
Liferayは企業の顧客への価値提供の支援も行ってきました。その代表例が、オーストラリアで300万人以上の保険加入者を抱えるアリアンツ社です。同社は、カスタマーポータルをリニューアルし、データベースなどの既存システムを統合しました。ユーザーアカウントの作成から、保険プランの検索や注文、パーソナライズされた通知の受診など、シームレスなエクスペリエンスを提供できる新カスタマーポータルを構築した結果、顧客満足度の大幅な向上に成功しました。
Liferay導入以前、オーストラリアで4番目の保険会社であるアリアンツは、競合企業との差別化を図るための変革を望んでいました。そこで同社はLiferay DXPを用いてカスタマーポータル“My Insurance Portfolio”を構築し、カスタマーエクスペリエンスの充実を図りました。My Insurance Portfolioでは、既存データベースとデータソースが統合され、ポータル利用者はユーザーアカウントの作成からサービスの検索や見積りの保存までを行えるようになり、アリアンツ社は各ユーザーのログを追跡できるようになりました。アリアンツ社が獲得したユーザーログは、新たな顧客への価値提供を実現するために活用されます。
My Insurance Portfolioでは、ユーザーの利便性を高めるために、アリアンツ社の保険だけでなく、ポートフォリオ内に入っている他社の保険に関しての通知も行っています。このようにシームレスな顧客体験を提供できたことで、アリアンツ社は「優れたカスタマーエクスペリエンスを提供する」というコアバリューを反映した事業を行うことができ、同社のアイデンテンティティを体現した差別化に成功し、顧客起点の価値創出を実現できました。
より詳しい事例は、アリアンツ導入事例からダウンロードできます。
企業のDXを支援するLiferay DXP
Liferay DXPは、企業の抱える課題に合わせて、最適なソリューションを提供し、企業のDX推進を支援します。Liferay DXPは、優れた統合力や頑丈なセキュリティ、高い拡張性など多くの強みを持つポータルプラットフォームで、上記以外にも大手企業を中心に、世界で2,500社への導入実績を有しています。製品のより詳しい説明は、製品ぺージをご覧ください。